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2007年11月24日

『ねはんえ』花岡大学文 井口文秀絵 すずき出版(日本仏教保育協会編)

「ねはんえ」は勿論、涅槃会のことで、お釈迦様のエピソードがいくつか挙げられ、最後の教えと、人や動物達に取り囲まれて亡くなられたそのときの様子が、描かれている。

わずかに7シーンの、ことばも少ない絵本だが、お釈迦様への敬意と仏教のもと「仏さまの教え」が、幼い子どもに、よく感じ取れるように書かれている。巻末に花岡大学自身が、幼児には無理に説明したり、「死」の暗いイメージを避けようとするのでなく、死は悲しみであることを感じさせ、自然に考える方向に向けていくように、と書いている。40年前の『こどものくに』の復刻版だが、仏教について、少しずつ子どもに考えさせようというこの「こどものくに仏教名作絵本」の目的に沿って、成功している。

せせらぎ文庫には、世田谷の円光院(真言宗)から寄贈された『仏教聖典』も置いてあり、その最初の「ほとけ」という部の第1章第1節にこのお釈迦様の旅から涅槃までのエピソードが詳しく、読みやすく書かれている。絵本を読んだ子どもが仏教に興味を持つようなら、親はこれを読んでみると、仏教聖典にも、聖書物語と同様、面白い物語がたくさんあることがわかる。

せせらぎ文庫から歩いて10分ほどのところに「童心ギャラリー」という小さなギャラリーがあり、この絵本の画家井口文集の絵本とその原画が飾られている。実はこの絵本も、このギャラリーの館長である福田赳夫氏、元首相と同姓同名の井口文秀氏の娘婿に当たる方からの寄贈である。

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