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『そらから かいじゅうが ふってきた』後日談

 後日、と言っても、ほんの昨日の今日だが、せせらぎ文庫のサテライト、「真面目な魔女の蚤の市」に今日も出勤したら、もう帰ろうかな、というくらい手応えのあるお客がなかったのに、6時過ぎにひとり、美女が100円ボックスにしゃがみこんだ。見ていると、カードの箱をかき回している。あ、買う気のある人だな、と嗅覚鋭く店のガラス戸を開けて(コロナで開けっ放しにしているのだけれど、今日はさすがに暑くて27℃、冷房を入れたので閉めていた)どうぞ、というと、中も見て良いですか、と入ってきた。関西の小学校の先生だそうで、日本語の絵本を2冊買ってくれたのだが、先生と聞いて怪獣が降ってきた話をした。「先生が真っ先に逃げて、校長も教頭も逃げたっていうんですよ」といったら「子どもが喜びそう」という。「え?子どもに受けるんですか?先生が逃げるって、ありえないでしょう?」といっても「ええ」と笑っている。・・・・そうなのか、子どもに受けるのかあ・・・。空から怪獣が降ってくるっていう発想が良いから、先生が逃げるってとこだけ変えられないかな、などと考えていたのだが、やっぱりそこが売りだったらしい。でも、ボクが怪獣を叱りつけて、後片付けをさせる所も面白いし、降ってきた怪獣が、棘を刺して暴れることもできずに去ってゆく、というのも安心して楽しく読める、と思ったのも、やっぱりおばあさんの事なかれ主義からきているのかなあと、妙に考え込んでしまった。

 自分が良い先生に恵まれていたから、とんでもないことだと思うのだが、考えてみれば息子の小学校の先生に一人、怒っている父親に会うのが怖くて、子ども達だけに謝らせた先生がいたな、と思い出した。「私が行くと、かえって危ないと思って」と言われて、役員だった母親一同、目を見合わせて口を開いたままだった。まさに呆れて声も出なかったのだが・・・。

 1日外出すると、翌日は体中が痛んで使い物にならないので、金土日月と4日続く出勤日は無理、と、たった4日の開店日も、適当に休みながら店を開けていたのだが、7月26日と8月1,2、と続いた「沓掛マルシェ」に皆勤したら、「ああ、やっと魔女に会えた」「いつ開いてるのかしらと、何回も来てみたんですよ」と何人かの人に言われたので、ちょっと反省して、今日はひどく体調が悪かったのだが、多少無理して出かけた。商売にはならないと決まっているので気軽に休んでいたが、やはり、ボランティアというのは真面目にやらなければ、と、ちょっと反省。無理してでも出かければ、こうして良い出会いがあるのだから。あの先生があの絵本を読んで、子ども達にどんな話をするのだろうと、いろいろ想像して楽しんでいる。

 『そらから かいじゅうが ふってきた』は売っていません。私の本棚に、ちゃんと納まっています。念のため。