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2020年8月14日

『わたしの』三浦太郎 こぐま社

 まず、「おおきい いす、ちゅうくらいの いす、ちいさい いす」の絵と文字があり、次の頁には「ちいさい いす わたしの」とある。お茶碗の大中小、歯ブラシの大中小、靴の大中小で「小さいのは私の」と意識付けたあと、大きいバナナ、中くらいのミカン、小さいイチゴ、私のどれかな、と読者を、迷わせる。ページを開くと、小さいイチゴ、私の・・・となり、悲しい気持ちになるが、最後に「ぜーんぶ わたしの」で、読み聞かせをしている方も、ともどもホッとする。
 幼い子は、大人が思う以上に、物事をよく理解している。いい加減な本を、いい加減な気持ちで読むと、その時は喜んでいても、後で混乱するので、子どもが幼ければ幼いほど、親はまともに向き合って本を選び、本を読んでやりたい。
 とはいえ、真剣に向き合うほど暇がない、と、投げ出しては困る。要は常に子どもに誠実であってほしい、ということ。

 例えばこの本を読んだ後に『3匹のくま』を読めば、ゴルディロックスが1番小さい椅子に座り、一番小さなお椀のおかゆを食べ、一番小さなベッドに寝ているお話が、とても身近に感じられるだろう。親になるまでに、どれだけたくさん読んでおけるかによって、子どもに選んでやることの出来る範囲が決まってくる。子どもがお話を聞いてくれる日々は、すぐ去ってしまう。宝物のような時間を逃さないように、たくさん本を読んでおこう。子どもの本ばかりでなく、面白い本を、手あたり次第。

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