『ぐるんぱのようちえん』 西内ミナミ作 堀内誠一絵 福音館書店

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 汚い象のぐるんぱは大きくなっても働いていなかったので、仲間の象たちに鼻のシャワーで洗ってもらってきれいになり、仕事を探しに出発しました。ビスケット屋のびーさんの所でも、お皿つくりのさーさんの所でも、靴屋さんでもピアノ工場でも、自動車工場でも、ぐるんぱは大きすぎる品物を作ってしまって追い出されます。出来損ないの品物を抱えて、ぐるんぱがしょんぼりしょんぼり歩いていると、12人も子どもを持ったお母さんに、「こどもとあそんでやってくださいな」とたのまれます。そこでぐぐるんぱは、持っていた大きな品物をみんな使って子どもたちと遊び、ぐるんぱの幼稚園をひらくのです。

 作者の西内ミナミサンは、東京女子大の大先輩!在学中に児童文学研究会「いそぎんちゃく」に誘われ、いそぎんちゃくの卒業生が中心で作った『バオバブ』同人に入れてくれたのも、ミナミサンでした。
 30年ほど前、私が国際児童文庫協会を設立したのも、私の在英中にミナミサンがアランガーナー等の邦語訳された英国の児童文学作品を山ほど送ってくれたのが、陰の原動力になっています。

 今回、母の友4月号に続編『ぐるんぱのたんじょうび』堀内紅子絵 が掲載されました。