『どんぶらどんぶら七福神』こぐま社

  • 投稿日:
  • by

 11月20日のFM軽井沢で紹介した2冊のうちの一冊。その時も話したのだが、この本が届いたのが、丁度お茶の友人からお祝い事の記念に七福神の金太郎飴をもらったあとだったので、なんだか続いて良いことがありそうで嬉しかった。

 そこで早速この本を紹介しようと思い立ったのだが、実はちょっとためらった。本に問題があるわけではない。私の発音に問題がある。父の実家は神戸。父母の本籍は両家とも山口で、つまり発音に関西訛りがある。私自身は4歳まで京都で育ってはいるが、幼稚園から東京で、親も標準語だったから、自分は正しい日本語で喋っている、という自信があった。
学生時代、地方から出てきた友達を、一々アクセントを治して歩いて、「ちゃんと日本語を喋りなさいよね」と嘲ったものである。ヤナ奴だわね。

 で、どうして「七福神」でためらうかというと、母は東京生まれの東京育ちで「ひ」と「し」があぶない。父は関西弁が入っているから「七」は完全に「ひち」と発音していた。
若い頃の私は、外では何のためらいも無く「しち」と発音し、親と話すときは「ひち」であったと思う。
 イギリスで育った子どもがアメリカ人と話すとき、無意識のうちにアメリカ英語で話そうとする。これは運動神経なのだそうだ。そして、いまや250歳となった私は、この運動神経が鈍くなってきて、「七」という文字を見ると、一瞬ためらう。「ひち」と読んでしまうことはほとんど無いが、ぐっと息を詰める一瞬が怖い。と、まぁ、それほどのことでもないから、落ち着いて紹介することにした。

 『どんぶらどんぶら七福神』はみきつきみ作 柳原良平画だが、作者には始めての絵本、柳原良平はその昔、サントリーの「アンクルトリス」というキャラクターで有名だが、この本が80歳の記念だと、巻末に書かれている。うーん、色々おめでたい。お年玉に添えて、お祝い事のちょっとしたプレゼントにとても良い。ちなみに1000円+Tax

 筆名が回文になっているのでも分かるように、作者のみきつきみはコピーライター。七福神の一人一人が数え歌で、神様の役目が分かるように、楽しく紹介されている。

同じこぐま社の『ぼくはブルドーザー』も紹介したかったけど、長くなったから改めて。