紙芝居

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 11月10日 オーストラリアの南十字星文庫に紙芝居を送りたくて、書店にはほとんど無い「紙芝居」の現状を知っておこうと、「紙芝居文化の会」に参加した。IBBY(国際児童図書評議会)等でお目にかかって何回かお話もしたジュヌヴィエーヴ・パットさんが参加されるというのも今回の例会の魅力だったのだが、パットさんが体調を崩され来日できなくなったとJBBYからの連絡で知って、時間の都合もあり、懇親会と二日目の分科会はあきらめて不参加に予定変更した。

 早めに行っていろいろなお話を聞こうと、総会は午後からだという時間表もチェックせずに早朝から家を飛び出し、せせらぎ文庫に直行するつもりの重い荷物を抱えたまま、3時間も吉祥寺の町をさまよって右膝の痛みを再発させてしまった。オロカナリ!

 さて、紙芝居文化の会では「紙芝居の演じ方」がテーマになっていたようで、子ども達に語りかけ、応えさせて、会場ぐるみ楽しむ、というところに紙芝居の価値を求めているようで、絵本の読み聞かせの延長線上に紙芝居を置いている「文庫」の考え方とは、微妙にずれている気がした。どちらも正しいのだが、淡々と読んだのでは意味が無いような紙芝居がたくさん出ている事を知った。もちろん上手に演じれば子ども達には大うけなのだが・・・・

 その日のうちにせせらぎに着きたかったので、ICBAで散々お世話になっている紙芝居文化の会会長のまついのりこさん自作自演『ごきげんのわるいコックさん』の紙芝居を見て、失礼したが、入手した資料の中に、良い紙芝居の選び方を示唆したものがたくさんあり、童心社の分厚いカタログも貰ったので、長野新幹線で軽井沢までの一時間、充分に良い紙芝居を選ぶことができた。

 民話、昔話を中心に、演じ方で勝負するのでなく、紙芝居の物語性を重視した作品を選び出したのだが、もうひとつほしかった数学の基礎、まついのりこさんの数の絵本の紙芝居版がほとんど無いのが残念だった。ご長女の松井エイ子さんの、数学の基礎、的な作品はあるのだが、数よりも立体の概念が中心になっているようなので、カタログだけでは検討できない。昔話なども含めて、実物を見てから購入したいと思っている。