サンタベアーのクリスマス バーバラ・リード作 舟崎克彦訳 架空社

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 作者の次に ハワード・B・ルイス絵、と書くべきなのだが、この本が舟崎先生の訳だとは、今まで気が付かなかったから、びっくりしてしまった! 1988年の本だから、40代で買ったことになる。 見返しにクリスマスローズの絵葉書が挟んであるところを見ると、誰かから贈られて、お礼状を書くつもりで、そのまま忘れているのかもしれない。因みにクリスマスローズは、日本では春先に咲くものが多いが、ヨーロッパに野生しているのは冬に咲くのだと言われている。・・・・薄紫のクリスマスローズの絵葉書を、誰に送るつもりだったのだろう。

 ずっと更新しなかったブログを、昨日に続いて今日、また書く気になったのは、NHKのスーパープレゼンテーションで「1000 Awesome」をみたから。インド人を父に持つ彼(例によって名前を覚えてない!)は、1000 Awesome という自身のブログで、日常の小さな喜びを書き続けた、というのだ。面白いと思ったのは、1000個見つけようと思って、1000からカウントダウンしたという点。でも、それを真似したいわけではない。彼は、こうも言っている。「こんなにたくさんの喜びがあるのに、残念なことに人間は、100年しか生きられない。そして、現在より若くなることも出来ない。それなら(小さな喜びをたくさん味わうためには)前向きに生きてゆくしかない」と。

 なるほど、私が最長の長寿を得て120歳まで生きるにしても、あと50年弱しか生きられないし、いわんや、あの占い師の言うように、来年の節分まで生き抜ければ84歳まで生きるがというのなら、あと10年。節分までなら2ヶ月足らずしか残されていない。50日しかないのなら、毎日書いても、50冊しか紹介できないではないか!それではなんのかんのと言っていないで、手近にある本を毎日紹介してゆこう。なんと安易にTVの影響をうけてしまったことか。

 今、このパソコンのディスプレイとキーボードの間の棚に、約40冊のお気に入りの本が並んでいる。ベッドのヘッドボード代わりに作らせた横長のケースには、60冊のお気に入りの文庫本がある。TVの右側の本棚に600冊。左側の茶箪笥にも、多分500冊以上のいろいろな本。この部屋だけでも1000冊以上の・・・ア、片隅の衣装ケースの上にも絵本が30冊。数えているだけで時間がたってしまう。TVの下にも80冊。東京の「たんこぶんこ」、足し算の好きな人は足してみてください。イヤダ、本棚の上に25冊、他の部屋に二重の大きな本棚が2つ、3つ、もうやーめた。

 本題。しろくまの子、サンタベアーが、どうしてサンタべアーと呼ばれるようになったか、というお話。 家族揃って氷の上で遊んでいたのに氷が割れて、白いこぐまは一人で遠くまで流され、森に流れ着きます。幸いなことにメアリーという女の子に助けられ、メアリーとおじいさんと3人で暮らすのですが、クリスマスイヴにおじいさんが冷たい川に落ちてしまいます。凍えているおじいさんのために、こぐまは薪を集めに行きますが、いろいろな動物が助けてくれたのに、なかなか薪が集まりません。

 すると空からサンタクロースが降りてきて、こぐまのために木を切って薪を作ってくれます。おじいさんを気遣うメアリーの耳にジングルベルの音が聞こえ、サンタクロースの後ろから、小さなそりに薪を積んで引っ張ってくるこぐまが見えます。おじいさんはようやく元気になり、こぐまはサンタクロースに、「代わりに森の動物にプレゼントを配っておくれ」と頼まれてしまいます。

 くたくたになってプレゼントを配り終わったこぐまに、サンタクロースは「これからも、クリスマスにはお手伝いをしてもらおう」と言って、お揃いの帽子と赤いマフラーを渡し、「もう一つお願いを聞いてあげよう」と言います。「おうちへかえりたい」というこぐまをそりに乗せて、サンタクロースは北の国へ戻ってゆきます。メアリーやおじいさんと別れるのは辛いけど、サンタベアーは每年クリスマスにはサンタさんと一緒にやってくるんだから寂しくないね、というお話。

 最後にはちゃんと家族に会えたページもあり、どの絵もこぐまが微笑ましくて、字の読めない子にも好かれるに違いない絵本。
あーあ、たくさんあらすじを書きすぎですね。でも、このストーリーには、もっともっとたくさん、心の温まるエピソードも含まれているのです。こういう良い本に限って絶版になっているかもしれないので、本屋さんにあるかどうかわかりませんが、見つけたら、入手されることをお勧めします。  2時過ぎちゃった。 おやすみなさい。