先々週『ゴッゴローリ伝説』ミヒャエル・エンデと先週の『千夜一夜物語』

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 あっと言う間に1ヵ月たってしまって、せっかくFM軽井沢で紹介した良い本が飛んでしまいます。せめて週ごとに更新したいと思っています。

 というわけで先々週に遡ると、ミヒャエル・エンデ作の『ゴッゴローリ伝説』ドイツ、バイエルン地方の伝説を紹介しました。舞台画や衣装のデザインでも有名な朝倉摂の絵で、戯曲になっています。ゴッゴローリというのは地の精で、農民にとっては恵の妖精だが、その姿は小さく醜く、年老いている。親に豊かな実りを約束してその娘を許婚にしているが、親は娘にそれを告げる勇気がない。何も知らぬ娘は若者に恋をし・・・・という物語だが、読み終わって、娘の純粋さに、心に哀しい充足感が残る。こんな劇を、中学生、高校生が、文化祭に演じてくれれば、と願っている(せせらぎ文庫蔵)

 先週は『千一夜物語』 ヤーヌス・グラビアンスキー挿絵 の童話集だが子どもっぽさはなく、大人が充分楽しめるだけの読み応えがある。特に「千一夜物語はどのようにして生まれたか」が語られている。女が信じられなくなった王様が、結婚しては若い妻を毎晩殺し続け、殺す役目の大臣の賢い娘が、毎夜、面白い話を王様に話続け、とうとう千一夜、行き続けて王様の心を変える、という話だが、語られている話のマエセツになっていて、読む側は物語に引き込まれてしまう。ブックマン社

 そして今日は『映画で日本文化を学ぶ人のために』窪田守弘作 世界思想社他2冊で、映画をただ見るのではなく、学ぼうという姿勢が大切、ということ・・・かな?