9月22日のFM軽井沢、「魔法使いの本棚」で、ようやく『トランプおじさんとペロンジのなぞ』を紹介した。「ようやく」というのは、2008年にこの本が出版され、読んだとたんから頭の中で「紹介したい本」に分類してあったのに、以来5年以上、毎月毎週『海外子女教育』誌の「子どもの本棚」とFM軽井沢の「魔法使いの本棚」に紹介する機会があったのに、他に「季節の行事の本」とか「今、言いたいこと」に即した本を選んでしまって、ただひたすらに面白い、というこういう本が後回しになってしまったから。
毎月、数十冊の本を読む・・・このごろは「睡魔」と仲良しになってしまって、十数冊しか読めないこともあるが・・・その中から、どんな本をを選んで紹介しようか、と迷うのは、とても楽しい。一冊一冊の背表紙に手を触れると、その本を読んだころの自分が不意に浮かんできて、若き日のときめきを、もう一度味わうことができる。若くなくなってからの思い出だって、それなりに楽しいものだ。うーん、人生を楽しみすぎているかな。
トランプおじさんは哲学者なのだそうで、お母さんはトランプおじさんが生まれたときに、わが子がプラトンのような立派な人になるようにと、プラトン、を入れ替えてトランプとつけたのだそうだ。イルカーネポポラーレという名前の犬と2人で住んでいて、しかも、動物語が話せる。
で、『もぐらクラブ』という新聞をとっているのだが、その新聞社に、近頃ペロンジという怖いお化けが出るらしい! これは内緒の話だが、だって、この話はミステリーだと思うから・・・そのペロンジというのは・・・書いちゃっていいのかな、えーい、教えちゃいましょう、ペロンジというのは、字をペロンと舐めて消してしまうお化けなのです!『もぐらクラブ』新聞が、白紙のまま配達されたのは、このペロンジの所為なのか、どうかは、最後まで読まないと分かりません。
ただ、嬉しいのは、一番最後に「動物語一覧」があって、動物のあいうえおが全部書いてあること。これで、誰でもペットの犬や猫に、手紙を書くことができる。「柱で爪を砥がないで!」とか、「明日はどっちにお散歩に行こうか?」とか、この本さえ手に入れれば、何でも意思の疎通ができるのです。
良かったね。