『ふしぎな500のぼうし』ドクター・スース 渡辺茂男訳 偕成社 は明日・・・

  • 投稿日:
  • by

 毎日更新するなどと言いながら、それでも昨年の12月から今年の1月半ば過ぎまでは、週2回位は更新していたのだが、前回、「薦めたくない絵本」を書いてから、少し考えこんでしまって、一ヶ月もあいだが開いてしまった。

 そして、しばらくして『本格小説』を読んだ。なにやら賞を受けた小説で話題になっていたし、文庫本で厚くて上下2冊なので、これは読みでがある、と嬉しくなって、読んでいて違和感はあったのだが、「上巻を読んだ限りでは面白い」ということで、FM軽井沢の「魔法使いの本棚」で紹介してしまった。

 舞台は中軽井沢の三井の森にある別荘で、他に旧軽井沢と追分の別荘が出てきて、東京は千歳船橋とか経堂、三軒茶屋と、私の生活の範囲内で、動いている。
 文章はともかく、挿絵というか、写真がどれも懐かしい。緻密な鉛筆画かと思われるような、温かい写真が、数ページおきに挟まれている。そのどの景色も、私の心の中にある風景が写し取られていて、とても不思議な気分になる。きっと、軽井沢を愛しているすべての人にとって、懐かしい風景なのだろうと思う。
 そして物語も、どこといって破綻のない、よく書かれているであろう物語なのだが、どこか引っかかる。この作者は軽井沢を愛していない。軽井沢どころか日本と日本人を嫌っている......そう思えてならない。

 というわけで、また否定的な本を紹介することになってしまうので、書く気にならなかった。逡巡している間も、もちろん本を読んでなかったわけではない。少なくとも毎週1冊ずつ、FM軽井沢で紹介しているわけだし。それでも、紹介してしまった『本格小説』が、小骨のように心の何処かにひっかかっていた。

 体調が悪くて、久しぶりに東京に戻って、せっかくのお稽古を休んで丸一日眠り続けたら、その小骨が抜けたのかもしれない。また、ブログが書きたくなった。
もう馬車がかぼちゃに戻ってしまったから、不思議な帽子のお話はまた明日。・・・か、あさって・・・?