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2020年4月

2020年4月10日

まじめな魔女の蚤の市

 なんと長い間、ご無沙汰してしまったことでしょう!体調が悪かったこともありますが、とても体調が悪いとは思えない事を始めた為でもあります。
つまり、中軽井沢駅ビル1FのチャレンジショップNO3に、「まじめな魔女の蚤の市」というお店を始めました。本屋です。
 和洋の絵本が中心ですが、お母様つまり、若い女性をターゲットにした雑貨も扱っています。例えば、CD、マグカップ、菜箸、などなど。幸せな人参、元気な大根、今から育てるクリスマスツリーなどの植物も並んでいます。
 メインの本は、さる輸入会社のご厚意で、通常の本屋では入手できない布の絵本が沢山あります。飛んでいるミッキーのお腹が5ページほどの絵本、鉛筆が1本、車が2つ、といった幼児用。白雪姫など良く知られた童話の、幾つかの単語が絵になっていて、読んでいると自然にその単語が記憶されてしまうもの、もったいないけど500円程度で売っています。また、よく知られた物語に、読み聞かせのCDがついているもの1000円、物語のよみきかせCD・・・もったいなくて売りたくないから、価格未定。なるべく売れてほしくない、大人の塗り絵など1500円。ワンコイン・タロット、人生相談は15分500円、という感じです。子ども達が店にいる間、楽しく過ごしてほしい、というのが本来の目的で、千ヶ滝西区公民館の「せせらぎ文庫サテライト」にしたいと思っています。
 買っても買わなくても、お店に来て楽しんで下さい。
次回からはまた、真面目に本の紹介をします。

2020年4月16日

『どんなふうに みえるの?』林木林作 鈴木出版

 本の紹介をするブログなのだが、意外に、取り上げている本が少ない。どうしても、書くよりは読む方がEASYだから、書いている暇に、次の本が読みたくなる。毎週、今年からは週3回、FM軽井沢で、こちらは必ず1冊ずつ紹介しているし、『海外子女教育』には隔月に4冊、4人で書いているから毎月4,5冊は、このブログで書けるはずだし、勿論、紹介用以外に週に1冊は大人の本を読んでいるから、面白い本は沢山読んでいるのに、これからは、もっとここに、書き留めておこうと思う。タイトルと出版社だけでも良くない?
 ということで、この本は、思いがけなく視点が高い。主人公の男の子が、自分を空から見ると、どんな風に見えるの?と雲に聞いているのだが、読者は、やがて空は空でなく、宙であることに気付く。野原に手を広げて寝っ転がると、地球をおんぶしているみたいに、見えるかな?という。うつぶせに寝ると、地球を抱っこしているみたい?逆立ちすると、地球を持ち上げているみたい?とページを繰る度に、男の子は地球と遊んでいる。最後の頁では、男の子は文字通り、地球を手玉に取る。いいなあ。子どもはやっぱり、こうであってほしい。大の字に寝転がる広い原っぱはなくても、狭いアパートのベランダからでも長四角の空は見える。宇宙の夢を見ることはできる。 
 せっかく、でっかい夢を見ることができる年に、スマホでゲームなんてやってほしくない。どうしてこの頃の親は、子どもからスマホを取り上げられないのだろう。昔の親は、それなりに、子どもをテレビから守っていたような気がするのだけれど。今だって、高校になるまで子どもにスマホを持たせない親はいるのだから。

2020年4月17日

俳優 野口雄介さんへ 0~3歳の子のための読み聞かせ

 このコロナ騒ぎの中、お母さん達への応援として、読み聞かせをYou tubeで、というのは、素晴らしいアイディアだと思います。野口さんの、そのステキな声で、読んであげて下さい。楽しみにしています。

 0歳から3歳向けの絵本として、いつも真っ先に挙げられるのが『かわいい うさこちゃん』シリーズ ディック・ブルーナー作 石井桃子訳 福音館書店刊 です。同じ本が偕成社から『ミッフィー』シリーズとして出ていますが、石井桃子訳の方が訳も正しく、美しい日本語が使われているので、私は『うさこちゃん』をお勧めします。ブルーナーの絵は、しっかりした黒い線で描かれ、赤黄緑がくっきりと塗られていて、まだ視力のはっきりしない幼児にも良く判別できるので、その面からも、この本が良いとされています。5歳くらいになるまで繰り返し読むので、ヨレヨレになる本です。4冊ずつケースに入って売られていますが、バラで買っても物語が続いているわけではないので差し支えありません。

 うさこちゃんの次に読んでほしいのが、せなけいこ作・絵の『ねないこだれだ』福音館書店刊 のシリーズ。これもブルーナーと同じサイズで、4冊ずつケースに入っています。基本的には、絵本を選ぶとき、特に読み聞かせには、絵と文章を異なる作者が担当している本をお勧めしますが、瀬名恵子は例外です。美しく、正しい日本語で、子どもの好きな話を、今も次々と生み出しています。本屋で迷ったら、瀬名恵子を選べば、外れはありません。

 お喋りを始めた子どもを喜ばせるのが、こぐま社のことばの絵本シリーズ。『わにがわになる』『ぶたたぬききつねねこ』など、物語絵本が続いた週に、時折、間に挟んで読み聞かせる、子どもとことば遊びをすると良いでしょう。

 ことば遊びと言えば、忘れてはいけないのが谷川俊太郎の『ことばあそびうた』瀬川康夫絵 福音館書店 で、リズミカルな詩が、宝物のように詰め込まれています。子どもには分からない内容もあるので、親が先によく読んでから、子どもと一緒に楽しんで下さい。「かっぱ/かっぱらった/かっぱラッパかっぱらった/とってちってた」は、リズムも面白く、家族で輪唱のように読みあうと楽しめます。ぜひやってみて下さい。楽しい読み聞かせになると思います。この本は、子どものいない家庭にも、ぜひお勧めしたい一冊です。

 以上は0から3歳には、定番の絵本です。YouTubeの読み聞かせなら、絵の良さが、ちゃんと写るような本が良いと思うのですが、そちらの方面は私の苦手ですので、肉眼で見て、良いと思う絵本を選びますので、カメラ写りは、よく検討して下さい。

 もう少し、ストーリーのある絵本をご紹介したいのですが、長くなるのでいったん筆をおきます。

 

2020年4月18日

野口雄介さんへ その2『ぐるんぱのようちえん』福音館『これはのみのピコ』『タンポポたいへん』鈴木出版

 その1で挙げたのは、あまりに常識的、といわれそうですが、野口家の本棚を覗いたことがないので、今までにどんな本を読んでいらっしゃるのかが分からないので、基本的なことを申し上げました。

 これからご紹介するのも、さして珍しい選本ではないのですが、まず、読んで頂きたいのが『ぐるんぱのようちえん』西内ミナミ作 堀内誠一絵 福音館書店。ぐるんぱ、という名前の出来の悪い象が、あちこちで働いては追い出され、最後に幼稚園を開いて皆に喜ばれるというお話---荒っぽい粗筋ですが。この作者は語彙が豊富で使い方が適切なので、繰り返すことばのリズムに、子ども達は惹かれてゆきます。読み手の実力が試される、でも、とても音読しやすい本です。古い本ですが、昨今また中身は変わらない改訂版?が出版されました。
 もうご存知とは思いますが、読み聞かせの相手が子どもでも、作者、訳者、画家の名前、できれば出版社も、きちんと読んであげて下さい。子どもは案外頭のどこかで覚えていて、図書館でひとりで本を選ぶとき、同じ作者や好きな画家を選んでいたりするものです。

 『これは のみの ピコ』谷川俊太郎作 多分サンリオ出版?も野口さんに、ぜひ読み聞かせてほしい本なのですが、絶版になっていると思うので、心にとめておいて、どこかで見つけて下さい。マザーグースの「積み重ね歌」の形式で書かれたもので「これは蚤のピコ」「これは蚤のピコの住んでいる、ネコのゴエモン」「これは蚤のピコの住んでいる猫のゴエモンの、しっぽふんずけたアキラ君」・・・と続いていきます。読みやすいことばばかりで書かれているので、かなり早口で読んでもカミません。覚えやすいので、私も多分、いまでも終りまで覚えています。

 『タンポポたいへん!』シャーロット・ミドルトン作・絵 アーサー・ビナード訳 鈴木出版刊 すずき出版は、近頃とても良い絵本を、たくさん出していて、注目している出版社です。 
大変!馬車がカボチャになりました。今晩はもう寝ます。おやすみなさい。

2020年4月23日

声優 野口雄介さんへ その3 『おふろでちゃぷちゃぷ』童心社『へんしんとんねる』金の星社『おかしなめんどり』鈴木出版『よるくま』偕成社

 ご無沙汰しました。
さて、お宅の坊や?でしたよね、が1歳半、だということですから、本当は、真っ先に『おふろでちゃぷちゃぷ』いわさきちひろ絵 童心社、をご紹介するべきでした。これは丁度、お宅のボクくらいの子が、あひるのおもちゃと一緒にお風呂に入る、という単純なストーリーですが、「はやくはやく」とせかす声と「まってまって」といいながら自分で服を脱いでゆく子どもの声との繰り返しがなんとも可愛らしくて、外国の絵本評論家の青年に読んであげたのですが、私が「はやくはやく」というと彼が「まってまって」と、日本語が分からないのに繰り返すのです。おしまいには「はやくはやく、まってまって」と一緒に声を出していました。「わーい、はだかんぼだーい、あひるといっしょ、おふろ、ぼくだーいすき」で終わるのですが、この本は、もしまだお持ちでなければ、ぜひ買って下さい。きっと、お子様の宝物になると思います。

 『へんしんトンネル』あきやまただし作 金の星社は、よく読み聞かせに使われる本で、間違いなく、子ども達に受けます。但し、良く練習して上手に読まないと、この本の魅力が消えてしまいます。「ぱかっ ぱかっ ぱかっ ぱかっ」とトンネルに駆け込む馬の頁を繰ると、次の頁で「・・・かっぱ かっぱ かっぱ かっぱ」と、かっぱが出てくるのです。文字で書かれているぱかっ、ぱかっと、絵に書き込まれているぱかっ、ぱかっの数だけぱかぱか言っているうちに、どこからかっぱかっぱに変えるのか、ことばを繰り返しながら、ページを繰るタイミングを計る、実にテクニカルな読みを要求される本で、読みなれたつもりで油断すると、アクセントがちぐはぐになって、子どもをがっかりさせてしまいます。野口さんがプロだけに、心配??? 巻末に、置き換えられることばの例が、幾つか挙げられていますが、それは続けて読まないで、子どもが、そのことば遊びに興味を持ったら、読んであげると良いでしょう。その時には、自分のオリジナルも加えると、子どもも一緒に「ことば」というものに興味を持ち始めます。聞き手の子どもが小さいうちは、ことばの意味を説明しないで、ことばのリズムだけ楽しめば充分です。特に、映像で読み聞かせを見せるときは、余分な説明を付け加えないのが正解。著作権のことを考えても、作者に敬意を表する上でも、映像が、絵本と一体になる「作品」であってほしいと思います。

 『おかしなめんどり』林なつこ作絵 鈴木出版 は、絵もストーリーも、日本人離れしていて、楽しい絵本です。卵を温めているめんどりが、藁の巣ごとキツネにさらわれ、生まれたヒヨコと卵を、上手くキツネをだまして守り抜く、というストーリー。めんどりがヒヨコになったり、ヒヨコが卵になったり、まためんどりに戻ったりする知恵に、子ども達は大喜びします。

 『よるくま』酒井駒子作 偕成社 は、寝ているはずの男の子が、昨日の夜中に熊の仔がきたんだよ、とママに話し始めます。よるくま、という名前の仔熊と一緒に熊のお母さんを探して、暗闇の中を歩き回り、流れ星に掴まって熊のお母さんに会うまで、男の子はよるくまと一緒なのですが、よるくまのお母さんにおんぶされて眠りながら聞く熊のお母さんの声は、どうやらママの「おやすみ」と重なっているのです。ママによるくまの話をする男の子と、そっと問いかけるママとの会話がステキで、読みながら自分も夢の世界に引き込まれてしまいます。ベッドサイドストーリーそのもの、の絵本です。それでは今夜も、おやすみなさい。